↑今年のバレンタイン
「さてと…」
「材料は準備できたけど…」
※写っている本は白崎裕子さんの「白崎茶会 植物生まれの気楽なおやつ〜卵、小麦粉、乳製品を使わないやさしいレシピ」
植物生まれの気楽なおやつ 白崎茶会 卵、小麦粉、乳製品を使わないやさしいレシピの通販/白崎裕子 - 紙の本:honto本の通販ストア
「ほんとに作るのか?あいつら大騒ぎするぞ」
「それはそうなんだけど、バレンタインに俺たちが手作り期待してたみたいな感じになったからよ…」
「このままだともらうのだけ手作りもらおうとするヤツみたいでなんか嫌なんだよな…」
「わからんでもないが気が進まねえな…」
「まあもう買ってきちまったから作るぜ!」
「えーと…これだな」
「おい、おまえそれもうちょっときれいに並べろよ」
「お、おう、すまん」
「寒天パウダーを入れてと…」
(気が進まねえとか言ってたわりにちゃんとやるんだな…)
「これで混ぜるんだな」
「砂糖は量ったぜ」
「まず少しだけ入れて固めて…」
「その上に残りとフルーツを流し込めばいいんだな」
「あっ、間違えてた」
「えっ?」
「まあ大丈夫だろ…冷蔵庫で固めるぞ」
「お、おい、どこで何を間違ったんだよ」
—数時間後—
「よし、ちゃんと固まってるな」
「結局何を間違えたんだよ…」
「へらで周りをはがして…」
「このまな板をのせてひっくり返すんだな」
「おっ、うまくいったな!」
「いい感じじゃねえか!」
「一個だけ入ってたさんくらんぼをのせて…」
「じゃああいつら呼んでくるか…」
「わあ!美味しそうですね!」
「みんなでいただきましょう!」
「でもこれ、どうしたんですか?いただきもの?」
「いや、俺たちが作ったんだよ」
「えっ!師匠の手作り!すごい!」
「まあなー」
「師匠、クッキングするなら俺たちも呼んでくれたら一緒に作ったのに」
「え?ええと…」
「これはその…ホワイトデーで…」
「え?デーデ?何ですって?」
「あーいや…だから」
「遅くなったけど一応ホワイトデーってやつだよ」
「ほわ…え…?」
「え、俺たちへのホワイトデーのお返しに?師匠が手作りを?」
「そうだよ」
「師匠!」
「うわっ」
「ししょーっ!」
「師匠、ホワイトで師匠を手作りが俺たちをおおお」
「何言ってるかわからねえよ」
「どうして避けるんですか!」
「うるせえな、いいから食えよ」
「食え!」
「あり、ありがとうございます、ウウッ…」
「師匠の愛、いただきます!」
「おい、おいし、美味しいれふうううう」
「うるせえなあ…」
「愛の味が!します!」
「どんな味だよ」
「俺たちの師弟愛、ちゃんと双方向ですね師匠!」
「いろいろ言いたいことはあるけど師弟愛ってそういうのじゃないと思うぜ」
「師匠…手作りお菓子で応えてくれるなんて…俺はこの日のことは永遠に忘れません…」
「大ごとにすんのやめろ」
さくらんぼを取り合う2人と「さくらんぼのせなきゃよかった」って思ってるアクトゼロさんと「やっぱ作るのやめとけばよかった」って思ってるアーツゼロさん
いちごオシャレでしょ~!でも切る段階になって「交互に上下にするの意味なかったな」って思ったやつ~!」
ゼットくんたちのための可愛い盛りつけ。