エビ🦐の師弟ズ劇場

ツイッターで作ってるお話の保管庫。ゼロさん2人とゼットくん2人のちっちゃい4人がワイワイやってるのが好きなので生活感あふれる部屋が背景。笑 食べ物・お料理ネタはプラントベース。

やっとこ

「は〜〜〜」
「どうしたんですか師匠、首でも痛いんですか?」
テーブルに向かって椅子に座っているゼロとゼット。ゼロが首の後ろを触っている。

「ああ、ちょっと今日の任務でな…」
「はー!そいつは大変ですねえ」
ゼロがゼットに向かって手を広げて喋っている。

「そうだ師匠!いいものがあるんですよ!ちょっと待っててください!」
「いいもの?」
ゼットが立ち上がる。

(いいもの…なんだ?)
椅子に座ったまま考えるゼロ。ゼットはゼロの後方に移動して、しゃがんで何かを拾おうとしている。

(マッサージ器?栄養ドリンク?痛み止めとか…?)
首をひねるゼロ。後ろのゼットは何か金属の道具のようなものを手に持って体を起こす。

(想像つかねえな………)
ゼロが考えながら上を向いている。後ろにやっとこを構えたゼットが迫ってくる。

「ゼット、何………
ゼロが振り返る。ゼットがやっとこを開いて今まさにゼロを挟もうとしている。

うおおお!!」
間近に迫るやっとこを構えるゼットに怯えるゼロ。

「ちょちょちょ!おまえそれ、何持って来てんだよ」
「やっとこです」
ゼロが椅子から立ち上がる。ゼットは変わらずやっとこを構えている。

「やっとこですじゃねえよ…何に使うんだよ…」
「えっ、師匠の首をこれでギュッとしたらマッサージになるかと…」
やっとこを下ろすゼット。

「そんなもんで首をギュッとするなよ、発想が怖いなおまえは…」
「だって師匠の首のマッサージなんか俺の握力じゃ足りないかなと思って…」
ゼットがやっとこを片手で持ってもう片手で頭をかく。

「でもうまく力加減すれば結構気持ちよさそうじゃないですか?」
「じゃあちょっと貸してみろ、力加減しておまえの首マッサージしてやるから」
ゼロがゼットのほうに手を差し出す。

「俺はいいです!痛そうなんで!」
「おまえってそういうとこあるよな………」
ゼットは片手をあげて断るポーズ。ゼロはがっくり脱力している。

今日やった「アンティーク風工具」のガチャガチャでやっとこが出たのでした。
つるのことか金槌とかドライバーが出たらDIYしてる風の写真が撮れるかな〜と思ったんだけど笑
ゼットが脚を投げ出して座り、脚の上にやっとこを持っている。