「そろそろ暑い季節が近づいてきましたねー」
「もう6月も終わりだからなあ」
「夏の楽しみといえば何ですか師匠?」
「うーんそうだなあ…海とか山とか…?」
「でも師匠!そんな楽しいアウトドアには蚊がいますよね!」
「え?ああ、まあそうだな…」
「というわけで!いいものを用意しました!」
「おまえが『いいもの』って言い出すと不安になるぜ…」
「あっ!!」
「な、なんだ?」
「いやあのー、用意したのはこれなんですが…」
「おっ、蚊取り線香入れるやつじゃないか」
「はい、蚊遣り豚っていうらしいです」
「それでさっきの『あっ』は何なんだよ」
「どうやら中にネズミが住み着いてしまいました」
「えっ!?」
「ほら出ておいで」
「!!」
「あ、師匠、捕まえなくていいんですよ、このまま逃がすんですから」
「逃がすってどこに」
「どこってわけじゃないですけど、どこかに行ってもらわないと…」
「…」
「師匠?」
「さ、うちへ戻りな」
「えっ、うちって…」
「あー戻っちゃった…」
「まあいいじゃないか」
「こんなかわi…あ、いや、小さい生き物にとっては新たな住処を探すのも大変だろ」
「まあそうかもしれませんけど…」
「ここでペッt…あ、いや…安全に住まわせておいてやればいいさ」
「師匠……飼いたいんですね……」
「良かったなーおまえ!名前をつけてやらないとな!」
(動物増えてきたな……)