エビ🦐の師弟ズ劇場

ツイッターで作ってるお話の保管庫。ゼロさん2人とゼットくん2人のちっちゃい4人がワイワイやってるのが好きなので生活感あふれる部屋が背景。笑 食べ物・お料理ネタはプラントベース。

持ち帰った桜

 

「俺が師匠に贈った桜がついに枯れてしまいました…」
「まあこればっかりは仕方ねえよな…」
写真。ウルトラマンゼロとゼットのフィギュアが2人ずつ。フィギュアーツのゼットは床に膝をついて、小さな水差しにいけてある桜の花が枯れているのを見下ろしている。アーツのゼロは立ってそれを見下ろしている。アクションフィギュアのゼットは椅子の上に置いた桜の花びんに、じょうろで水をやっている。

「でもあっちの桜はまだ咲いてるのに…」
アーツのゼットが、椅子の上の桜を手で指している。ゼロたちは桜を見ており、アクションのゼットはアーツのゼットを振り返って見ている。

「俺の愛が足りなかったんでしょうか…」
うつむいて両手で自分の胸を押さえるアーツのゼットを、アーツのゼロが見ている。アクションのゼットは自分の顔の前に両手でハートを作り、アクトのゼロのほうを見ている。アクトのゼロは腰に手を当ててゼットを見ている。

「いや別に愛とかなんとかは関係ないだろ」
「師匠……」
アーツのゼロがアーツのゼットのほうに手を差し出して話しかけており、ゼットは顔をあげてゼロを見ている。アクションのゼットはアクトのゼロのほうに向きなおってさらに顔の前でハートを作って見せており、アクトのゼロはやや引いている。

「では桜が枯れても俺の愛は師匠に伝わっ…あれ、ハートってどうやるんだ…ええと…」
「やらなくていいから」
アーツのゼットが手でハートを作ろうとしているがうまくいかない。アクションのゼットはハートを作ったままそんなアーツのゼットを振り返っているが、かといってアクションのゼットもきれいなハートにはなっていない。

「まあ家まで持ち帰って数日間楽しめたんだから十分だろ」
「師匠、桜が枯れても俺たちの師弟愛は枯れませんから!」
枯れた桜の入った水差しを間に置いて、木のブロックに腰かけているアーツのゼロとゼット。ゼロは桜を見下ろしており、ゼットはゼロを見て自分の左手を自分の胸に当てている。

 

後日こっちの桜も枯れてしまった…
「諦めないぞ!ラブチャーーーーージ!💓」
「ウルトラチャージじゃなくて?」写真。小さな椅子の上に桜の花が生けてあるが枯れており、それに向かってゼットのフィギュアが両手でハートを作っている。写真手前にゼロのフィギュアが座っており、ゼットを見上げている。

「…思ったんですけど、師弟愛って、片方だけじゃなくてお互いに愛を持っているのが師弟愛ですよね?」
「急に何だよ」
並んで木のブロックに腰かけているゼロとゼット。ゼットは枯れた桜を手に持っている。

「だから桜に足りなかったのは俺の愛じゃなくて師匠の愛かなって…」
「俺のせいにするなよ」
ゼロとゼットはお互いに顔を見合わせている。