「師匠ー!」
「おめでとうございますー!」
「え?なんだっけ?」
「今日は師匠がこの家に来た記念日じゃないですか!」
「ウルトラマンの日(7月10日)なので覚えやすいですね!」
「おー、そっか、ありがとな」
「で、これは…カフェ…トライアングル?」
「メキシコやアメリカや日本のスイーツを販売されているところだそうですよ!」
「こちらキャロットカップケーキです!」
「もちろんヴィーガンですよ!」
「なんか小さいニンジンがのっててかわいいな」
「そうでしょー!」
「さあ、ニンジンののってるところをどうぞ!」
「いや普通に皿にのせて食わせろよ」
「師匠重いので早く!」
「あ!」
「て…手が滑って……」(本当に落ちたよ…ごめんね…)
「し…師匠のケーキが!」
「俺が支えきれなかったばっかりに!」
「あーあ…だから普通に食わせろって言ったじゃねえか…」
「まあいいや…これを皿にのせればすむ話だろ」
「え…」
「じゃあ俺はニンジンもらうぜ」
「ししょう…」
「師匠、俺のは大盛りによそってくださいね!」
「よし、じゃあ食おうぜ」
「いっただっきまーす!」
「俺もいただきます…」
「最初からこうしてれば良かったのに全く…」
「なんかちょっとスパイスが入ってる味がするな」
「ウルトラおいしいですね!」
「ほんとだウルトラ美味しい!」
「このニンジンは何でできてるんだろうな」
「師匠!師匠の記念日を一緒にお祝いできてうれしいです!」
「それはいいけどおまえ……」
「さっきから顔についてんの気づいてないのか?」
「へ?」
「ていうか目にもついてんぞ!気にならねえのかよ!」
「気持ち悪いなーとか見えづらいなーとかあるだろ普通」
「いやあエヘヘヘ」
「ったく……」
「ウルトラお恥ずかしいエヘヘヘ」
「……」
「それにしても師匠が顔を拭いてくれるなんてエヘヘヘ」
「いつまでエヘエヘ言ってんだよ」
「師匠、俺の顔も何かついてませんか?」
「ついてない」
「師匠のお皿もお持ちしますよ!」
「いいよべつに」
「師匠のお祝いの日なのにー」
「自分の皿くらい洗うって」
「ねえ師匠、やっぱり俺の顔に何か…」
「ついてない」
お皿洗った後のお茶タイム